2025/7/23

思わぬ疾患が隠れているかもしれない「O脚・X脚」


 下肢変形の原因で、特に多いのはO脚やX脚です。O脚を例にお話をすると、子どもは1歳~1歳半頃から歩き始めることが多いですが、筋力が弱い上に関節が柔らかい傾向にある為、足を広げるようにしてバランスを取りながら歩きます。そのため2歳くらいまでの乳幼児期はO脚気味になっているのです。この年齢ぐらいのO脚は、骨や筋肉の成長とともに自然とまっすぐになっていくのがほとんどです。
 
 しかし中には、ビタミンDやカルシウムなどの不足により成長線に弊害が起こる「くる病」や、脛骨の成長線に異常が生じる「ブラウント病」などが原因で、O脚変形が起こる場合があります。
 
 くる病であれば、小児科医と相談し、まずは薬物療法を行います。ブラウント病やO脚の程度がひどく、本院が気にしている場合などは、経過や年齢などをふまえ治療法を考えます。
 
 外科的治療法としては成長期の骨の端にある成長線「骨髄線」が残っている10歳前後ぐらいであれば、成長線を抑制する「骨端線抑制術」という手術が可能です。但し、この方法は12~13歳以上になると、あまり効果が得られない場合があります。
 
 また、成長線抑制術が適応にならない年齢での治療をする際は、骨を切って角度矯正を徐々に行う創外固定器を用いた治療になり、入院期間も長くなることがあります。
 
 2歳を過ぎても下肢の状態が気になる場合は、早めの受診をお勧めします。
 
うちのう整形外科
副院長 戸澤 興治
 
日本整形外科学会専門医
日本小児整形外科学会認定医・評議員
日本小児股関節研究会幹事