2025/1/25
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変形性膝関節症とは |
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膝の痛みで悩まれている方は多いと思いますが、その中でも比較的患者さんの多い、変形性膝関節症について触れていきたいと思います。 膝とは体の中で最も大きい関節であり、大腿骨、脛骨、膝蓋骨、またその周囲の半月板や様々な靭帯などから構成されています。 変形性膝関節症とは、関節の軟骨がすり減るために痛みや腫れ、さらには膝の変形を呈する病気です。 60歳以上の方に多く見られ、約10人に1人認められる病気と言われています。原因としては加齢、けが、肥満、職業などが考えらています。 おもな症状は、膝の痛みと水がたまることです。初期は立ち上がりや歩き初めに膝が痛い、中期になると正座や階段の昇降が難しくなり、末期になると膝の変形も目立ち、まっすぐに伸びず、痛くて歩くのも難しい、といった症状が見られます。 一般的にはレントゲン検査が行われます。症状が進んでくると症状が進んでくると、関節の間が狭くなったり、骨のとげができたり、骨が硬くなったりといった変化が見られます。 治療は痛みをコントロールし、関節の動きを維持して、日常生活の向上を図ることを目的としており、まずは様々な保存的治療が行われます。運動、薬、注射、装具といった方法があり、それらを組み合わせて行います。 また、日常生活でも注意が必要です。正座を避ける、杖を使う、一歩一歩ゆっくり歩くなどを行うとよいでしょう。 しかし、このような保存的療法を行ったにも関わらず、症状の改善が得られない方や、すでに日常生活に大きな支障をきたしている患者さんには手術療法をおすすめします。 手術の方法としては、関節鏡、骨切り術、人口膝関節置換術などがあります。 中でも人口膝関節置換術はご高齢の方には最も安定した効果があるとされており、痛みや歩きの著しい改善が期待されます。 膝の痛みに悩まされている方は、ぜひ一度整形外科を受診されてみて下さい。 うちのうリハビリテーションクリニック 院長 矢坂治彦 日本整形外科学会専門医 |
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